Entries


 準強姦罪で逮捕・懲戒免職の警察官は 釈放後「納得いかない」と言った お巡りさん、それはこっちの台詞だぜ (要登録 ダイヤモンド・オンライン 2012/9/21 降籏 学)の冒頭にはこうあります。
 大量の資料を前に、思わず腕組みをし、う~むと唸ってしまう。

 資料ファイルには『警察官・教師の不祥事・わいせつ事件』というタイトルがつけてある。この二十五年というもの、仕事に必要な新聞の切り抜きをずっとスクラップしているのだが、この項目だけは途中でやめたこともあった。

 あまりの多さにうんざりしてしまうのだ、警察官と教師のわいせつ事件は。
何でだ? と思ってしまうくらいに多発、続発、頻発で、摘発される。

 わいせつ行為に手を染める愚か者に公務員も民間人もないのだが、この愚か者たちに共通しているのは、己の立場をわきまえていない――、ということだ。社会的な信用や地位を失うことを厭わず、性欲を優先するのである。

 実は私はどちらの職業もあまりイメージが良くないので積極的には弁護したくはないんですが、これを読んだ時点でそれは報道されやすさの違いでは?と思いました。

 不祥事が報道されやすい職業とそうでない職業があり、警察官・教師というのは報道されやすい職業のトップです。

 警察官ほ本来無法者を取り締まる側ですし、教師というのは生徒の模範であり、導く側であり、潔癖でなくてはいけないイメージがあります。

 逆に言えば、報道価値がある、下世話な言い方で言うとおもしろい醜聞なのです。民間と比べて公務員は報道されやすいものなのですが、この二つの職業は特に顕著だと思われます。

 この点を未考慮で上記のようなことを書いてしまうのは、警察官や教師の方々にかわいそうです。


 しかし、「これを読んだ時点で」で書いたようにこれは冒頭の数行読んだ時点での感想です。

 ちゃんと続きも読んでみましょう。

 全てを失いかねない犯罪を犯すことに、彼らは抵抗がないのだろうか。

 にもかかわらず、警察官と教師の不祥事、わいせつ事件は後を絶たない。何故だ。
どうしてこいつらはと思ってしまうくらい、彼らは“定期的”に事件を起こす。

 この後は20年前の事件を並べて、今も変わっていないんじゃないの?という話など。

 それから、少し警察官と教師の素行の悪さを示す傍証みたいなものがありました。

 温泉旅館のアンケートでは、もっとも来てほしくない団体客のワースト3が、教師と坊主と警察官なのだそうだ。宴席ではまさに杯盤狼藉、仲居さんへのセクハラ行為が尋常ではないかららしい。

 高知県の交通安全協会(土佐支部)が、職員と地元警察官、土佐市の職員二十二名で研修旅行に行った際、旅館での夕食でストリップショーが余興にプログラムされていた、という事件もあった(一九九一年)。ちなみに、その研修には七名の女性が参加していたとのことだ。

 お坊さんも入っていますが、こちらも報道価値の高い仕事です。


 上記は決定的な証拠になるか?と言うと、そうではない気がします。

 ただ、うわさ話レベルではなく、アンケート結果だそうですから、まるっきり信用できないということもありません。


 あとはやっと具体的な数字の話。
 全国にいる警察官の数は、約二五万五〇〇〇人だ。朝日新聞によると、昨年、不祥事を起こして懲戒免職になった警察官は三六七人に上るとのことだ。

 どういうことなんだ、これは。と私なんぞは目を疑いたくなる。三六七人ということは、日本の警察官は“毎日ひとり”の割合で何かしらの悪さをしていることになるではないか。一日にひとりだぞ。

 そこで、考えてみた。

 何社もの企業のHPで従業員数を調べてみたのだが、三井住友銀行の社員が約二万三〇〇〇人弱で、全警察官の約一〇分の一だ。比較統計学は専門ではないから素人判断だが、警察官の不祥事数を三井住友銀行に置き換えると――。

 三井住友銀行のバンカーは、年に三十四人前後が“不祥事”を起こして解雇される計算になる。年間三十四人ということは、月に三人が“悪さ”をしていることになり、十日ごとに誰かが預金者の金をちょろまかしたり、痴漢をしてるってことになるではないか。そんなことがあって堪るか。

 一年間に三〇人もの逮捕者を出す企業を私たちは信用するだろうか。しないね。
これが、民間人と公務員の意識の違いだと思う。

(三井住友銀行にお勤めの皆さま、あくまで人数の比較をするために行名をお借りしただけです。決して他意はないので、ご了承ください)。

 内部に厳しい・甘い、露見しやすい・しにくいという差がありそうな気もしますので、これまた決定的なものではありません。

 ただし、有名企業というのはさっき言った報道価値の高い部類に入りますから、そう言われてみるとやはり民間でこの数字はあり得ないような気もしてきます。


 同様に先生の話。
文部科学省は平成一五年と平成一六年の統計しか公表していないが、わいせつ事件を起こした教師は、それぞれ一九六人、一六六人となっている。

 中学と高校だけで全国には約五〇万人以上の教師がいるから、警察官の不祥事・わいせつ事件に比べれば、教師のほうが犯罪を起こす確率は圧倒的に少ない。だから、教師のほうがまだマシなのだ。

 なんてことは言わないよ。言うわけないだろうが。

 幼児への性的虐待をはじめ、思春期を迎えた少女への淫らな行為、わいせつ行為は、その子の人生に大きな翳りを残すことがわからないのだ、わいせつ教師には。人を育て未来に羽ばたかせるプロフェッショナルが、少女たちの未来を閉ざしてどうするのだ、ばかもの。

 と、怒鳴りつけてやりたくなる。

 う~ん、全体としてはあんまり数字の裏付けがありませんね。

 作者の降籏学さんは警察官・教師の不祥事・わいせつ事件が多い理由は、おそらくさっきの「民間人と公務員の意識の違い」というところに求めているんだと思われます。

 他に、普段の仕事が"高潔"なために、抑圧された欲望の捌け口としてそういう行為に及びやすいといった見方の人もいるかもしれません。

 私が理屈づけるとすれば、警察官が職業柄傲慢で、同様に教師も普段生徒や目上の人に「先生」と呼ばれていることのワガママさ、プラス一般的な組織の経験の無さゆえの未熟さやもともと子供・若い子が好きという不純な職業選択の可能性などです。

 ただし、上記だけだとやはり「警察官・教師の不祥事・わいせつ事件が多い」証拠自体が、そもそもちょっと弱いんじゃないかなと思います。


 いずれにせよ、何かあったときは存分に叩かれる職業であり、社会的信用を失いやすい職業であるのは間違いありません。

 普通の人だってもちろんやっちゃいけないのですが、自覚を持ってより一層の注意を払ってくれればそれに越したことはございません。


 関連
  ■加藤茂明捏造論文撤回の筆頭著者は,北川浩史群馬大教授
  ■不正論文で辞任の加藤茂明教授、捏造防止を若手に訴えていた
  ■東邦大藤井善隆元准教授の全論文193本に不正・捏造の疑い、世界新記録か?
  ■御用学者の巣窟東大で今度は論文捏造が発覚 加藤茂明教授は辞任
  ■アサヒる朝日新聞 大河ドラマ「平清盛」でコメント捏造
  ■その他の社会・時事問題について書いた記事