バイトテロ

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発生した企業や店舗に対する社会的なイメージダウンを引き起こすのみならず、返金や商品の返品・交換および消毒、最悪の場合は発生した店舗の閉店に伴う巨額の損害が発生することから「アルバイトによるテロ行為」として「バイトテロ」と呼ばれる。

「バイトテロ」と言う呼称はドイツ語由来の「アルバイト」(ドイツ語: Arbeit)の日本語省略形「バイト」と英語由来の「テロリズム」(英語: terrorism)ないし「テロリスト」(英語: terrorist)の日本語省略形「テロ」を組み合わせた和製外来語であるが、非正規雇用の従業員が就業中に悪ふざけを行って、その様子をSNSやYouTubeなどの動画共有サイトにアップロードする行為は、日本特有の社会問題ではない。

バイトテロの定義

個人のブログやTwitter、Facebookを始めとするSNSにおける不適切な発言や写真投稿に対して批判が殺到する「炎上」の一類型であるが、問題の投稿に対して批判する側が集団でエスカレートして行く状況について「祭り」の一種と見る向きもある。

バイトテロに当たる行為

「バイトテロ」と呼ばれる行為の多くはアルバイト店員が商品や什器を使用して悪ふざけを行う様子を写真撮影し、SNSに投稿する行為のことである。大半は悪ふざけの実行者であるアルバイト店員と撮影者の2名以上が関与しているが、中には監視カメラに記録されていた有名人の映像を、無断でSNSに公開する等の単独で行いうる行為も含まれる。

特に大きく報道された事例には以下のようなものがある。いずれも2013年。

  • 7月 - 高知県内のローソンで店員がアイスケースに入り込んで寝そべった状態の写真をFacebookに投稿する。騒動を重くみたローソンは問題が発生した店舗のフランチャイズ契約を解除し、当面休業とする措置に踏み切った。
  • 8月9日 - 東京都多摩市そば屋・泰尚で店員が業務用の食器洗浄機や冷蔵庫に寝そべった状態で入りながらはしゃぐ様子を撮影した写真をTwitterに投稿する。泰尚は前年9月に創業者が亡くなり、経営規模を縮小して会社再建の中途にあったが、この事件が原因で「不衛生だ」との非難が殺到して、営業停止に追い込まれ、再開することなく10月9日東京地裁から破産宣告を受ける。12月には『日経ビジネス』に、元社長が綴った会社再建の道を、バイトテロによって絶たれた無念の思いを綴る手記が掲載された。
  • 8月18日 - 東京都内のピザハットで、店員が顔面にピザ生地を張り付けた写真に「ピザって息できないんだな。お休み地球」とコメントを添えてTwitterに投稿する。運営会社の日本ケンタッキー・フライド・チキンでは社内調査の結果、悪ふざけに使われたピザは閉店後の廃棄食材であったとしながらも「食品を扱う立場として断じてあってはならない行為」として、お詫びの声明と問題を起こした店員に対する「厳正な処分」を行う方針を発表した。

バイトテロに当たらない行為

今夏、ツイッターでヘマをやらかし「炎上」した人は計30人以上、最盛期には毎日のように話題になった。中には被害届が出て警察沙汰にまで発展したケースもある(略)あまりにも連日かつ数が多すぎて、フォローが追いつかないほどだった。

と、バイトテロを含む「バカッター」に関する話題が年間アクセス数で上位を占めた結果について論評している。

法的な問題点

民事では什器のクリーニングや顧客に対する返金、商品の返品・交換、また営業休止や閉店に追い込まれた場合は取引先への違約金や解雇される従業員全員の給与補償、テナント立退き料などが発生する可能性がある。実際にバイトテロを直接の動機として閉店に追い込まれたブロンコビリーや泰尚の事件では元店員に対する巨額の損害賠償請求が見込まれていたが、泰尚の事件では2015年(平成27年)3月に元アルバイト店員らが連帯して200万円を店側に支払うことで和解が成立した。

また、バイトテロの現場を撮影してSNSにアップロードした撮影者も実行者と同様の法的な責任を問われる可能性があるし、あるいは、客として不法行為を成したケースも、当然ながらその客自身が法的な責任を問われる可能性がある。

  • 仕事場に個人所有の携帯電話やスマートフォン、タブレット端末の使用・持ち込みを禁止にする事や、長期・短期問わず、採用に際して就業時間中に問題を起こした場合には損害賠償を請求するとの事項を記載した誓約書(公正証書とする場合あり)と、印鑑証明書の提出や連帯保証人(場合により複数)を求めるのも対策の一つである。
  • 2013年11月、神奈川県はバイトテロを含む悪ふざけの様子を撮影して、SNSで共有する行為の法的リスクに対する啓発用のポスターを作成し、県内の高校や大学、に掲示した。
  • NTTアイティは、SNSで問題投稿が行われた際に運営者へ自動通知するサービス「評Ban」の監視対象に「バイトテロ」を含めるバージョンアップ(Ver.3.1)を実施している。