【9/14~9/20】給食費を市が一括徴収!学校職員の負担軽減と透明性確保へ

はじめに

2014年9月14日(日)から9月20日(土)にかけて報道された教育関連ニュースをご紹介しています。本記事では、千葉県船橋市が給食費を一括徴収する方式に変更することを報じたニュースを取り上げます。


給食費を市が一括徴収!学校職員の負担軽減と透明性確保へ

船橋市は来年4月から、全市立小中学校の給食費について、各校がそれぞれに徴収する方式から、市が保護者に請求書を送り、払い込みを受けて一括徴収する方式に変更する。関連条例案を開会中の市議会9月定例会に提出した。特別支援学校を含む82校を対象とし、学校職員の負担軽減と会計の透明性確保を図る。
船橋市の給食費は現在、保護者が学校指定の金融機関に口座を開設し、引き落としで徴収されている。会計は学校職員が担当し、納入のない家庭には督促状を郵送したり、教頭らが直接訪問したりしている。一昨年には、市内の小学校で、給食費の一部を職員が横領する不祥事が発覚した。
学校給食は、各校で調理する「自校方式」と、複数校分をまとめて調理する「センター方式」がある。船橋市は82校すべてが自校方式で、市によると、完全自校方式の自治体が一括徴収するのは県内初だという。(2014/9/20読売新聞

本記事では、このニュースを基に給食費徴収と学校の負担軽減について考えていきます。
 

学校給食費の実情

まず、学校給食費を保護者が負担することの根拠となっている学校給食法の条文を見てみます。

  • 第十一条 2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費(以下「学校給食費」という。)は、学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第十六条 に規定する保護者の負担とする。
  •                                                 (学校給食法」より)

この条文を根拠にして、学校給食費は保護者が負担することになっています。なお、経済的理由により給食費等の負担が困難な保護者に対して費用の援助をする就学援助制度が存在しています。

こうした学校給食費ですが、概してきちんと納入されているようです。

しかし、概してきちんと納入されているとは言っても、およそ半数の学校で学校給食費が未納の児童生徒がいたという現実もあり、その対処には苦労しそうです。

学校給食費の未納が増えた原因を訊ねた設問では、回答数は少ないものの、経済的問題よりも保護者としての責任感や規範意識を原因として挙げる声が多くなっています。

そうした保護者に対し、学校側は次のような対応をとっています。

これを見ると、多くの学校が電話や文書、家庭訪問といった形で保護者への説明や督促を行っていることが分かります。すると必然的に、これらにかかわる教員や学校職員の負担が増えることになります。同じ調査によると、校長や教頭、学級担任、学校事務職員らがこれらの対応に当たることが多いようです。

 

学校の負担をいかに軽減するか

それでは、どのように学校給食費が徴収されているかについて見てみましょう。

これを見ると、「保護者の金融機関の口座から引き落としている」学校がほとんどであることが分かります。この方法は、以前であれば主流であったと考えられる「児童生徒が直接、学級担任に手渡している」というやり方と比べれば、透明性という点で優れた方法であると言えます。

しかし、ニュース記事からも分かるとおり、金融機関の口座から引き落とすという方法をとっている場合でも、その実施主体は学校であることが多く、学校の負担は大きいままであることがほとんどである現実があります。

近年、教員の多忙化が問題となり、教員の負担軽減が叫ばれ、またそれにともない学校事務職員の有効活用も叫ばれる中、給食費徴収といった雑務についての教員や学校事務職員の負担軽減は急務であると言えます。

したがって、給食費徴収を自治体が行うという船橋市の取り組みは画期的なものと言えるでしょう。

教員の負担軽減という意味で言えば、学校給食費徴収の他にも様々な問題が想定されます。例えば、先日東京都教育委員会が都立高校の入試にマークシートの導入を予定していることが明らかになりました。

これは、教員の入試採点という極めて負担のかかる業務についての負担軽減を図るもので、教員にとって望ましいだけでなく、採点ミスの可能性を低下させられるという意味で受験生にとっても望ましいものであるとも言われています。

学校給食費の徴収も以前は、児童生徒にとって負担のかかる手渡しが中心だったはずです。しかし、いまでは児童生徒にとって負担のかからない口座振替が中心になっています。口座振替への徴収方法変更は児童生徒にとっての負担を軽減しただけでなく、教員の負担も軽減したことでしょう。

そのような学校現場の負担と共に子供たちの負担も軽減する施策が他にもあるはずです。教員や学校職員、子供たちがそれぞれやるべきことに集中できる環境が整うことを願っています。

 

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