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大川東出場差し止め 高松南、処分も参加可能 日本高野連 夏の高校野球

最終更新時間 2006/06/22

  日本高野連は二十一日、大阪市内で定例の審議委員会を開き、部内でいじめがあった大川東と、部外暴力のあった高松南の県内二校などを有期の対外試合禁止処分とし、大川東の第八十八回全国選手権香川大会出場を差し止める応急措置を取り、高松南は同大会への参加を認めた。県高野連によると、日本高野連の処分で夏の県大会出場ができなくなるのは一九八五年の尽誠以来。日本学生野球協会審査室(開催日時未定)に上申され、正式な処分が決まる。

  大川東は本年度末で廃校が決まっており、夏の大会は最後の公式戦だった。同校などによると、同部は三年生十人で活動していたが、四月から六月上旬にかけて、部内の五人が一人の部員に対し、言葉や手を出すなどのいじめを繰り返していた。

  高松南は五月十五日、三年生部員四人が同校の一般の三年生一人に、携帯電話のメール内容が気に入らないとして運動場横で注意。その上で顔や胸などを殴り、全治一カ月のけがを負わせていたという。

 関係者によると、大川東に厳しい処分が下されたのは、少人数の部内で長期にわたって、集団によるいじめが行われていたという事実を審議委員会が重く受け止めたものと思われる。両校とも不祥事が発覚して以来、対外試合や練習を自粛していた。

「残念で仕方ない」 校長ら無念さにじます 大川東高野球部出場差し止め
  最後の思い出になるはずの大会が、最悪の結果で終わった。7月13日に開幕する全国高校野球香川大会に向け、意気込んでいたはずの大川東が21日、部内の集団いじめにより、出場できなくなった。この日夕、県高野連を通じて処分内容を聞いた東かがわ市の同校では、白井千春校長(57)、喜多泰三監督(37)らが沈痛な表情で事態を説明。「残念で仕方ない」「いじめを早く見つけてあげられなくて申し訳ない」と無念さをにじませた。

  本年度末で廃校が決まっている同校の生徒は現在、3年生だけの73人。部員不足に悩む野球部は今春、6人の部員に加え、三本松から選手を借りて合同チームとして県大会に出場。最後の公式戦となる夏の県大会は合同チームでの出場も可能だったが、選手たちは「素人を加えてもいいから、最後は単独で出場したい。大川東の名を歴史に残そう、と張り切っていた」(喜多監督)という。

  選手の補充には、部員や監督ら野球関係者が一緒になって校内の生徒に声を掛け、ようやく集まった10人。結束は固いはずだった。

  しかし、いじめの実態を学校側が把握したのは今月6日。被害部員は、今年1月に入部した野球経験のない生徒。「我慢強い子で、練習中にはまったく(いじめられた様子を)見せなかった」と喜多監督はうつむいた。

  事態を重く見た学校側は加害生徒を停学処分としたという。白井校長は「あらためて被害にあった生徒には申し訳ない思いでいっぱい」とした上で「厳しい現実をしっかり受け止め、生徒が前に進んでいけるよう心のケアをしていきたい」と話した。

  この日、野球部員は校内で清掃活動をした後、グラウンドで軽いキャッチボールなどで体を動かした。その後、部員は部室で待機。喜多監督と植松芳彦部長(36)が出場停止について説明したが、ショックは大きく、涙ながらにうなだれたという。

  地元住民も驚きと落胆の表情を見せた。息子が同校の野球部OBというタクシー運転手(60)は「最後だっただけに残念。子どもが知ったら悲しむ」と言葉少な。地元の会社員(57)は「一生懸命やっていた生徒がかわいそう」と同情した。

大商学園も出場差し止め 日本高野連
 21日に開かれた日本高野連の定例審議委員会では、部内暴力のあった大商学園(大阪)も有期の対外試合禁止処分とし、今夏の地方大会出場を差し止める応急措置を取った。

 このほか、不祥事のあった野辺地西、八戸水産(以上青森)、黒川(宮城)、茨城東(茨城)、加悦谷(京都)、関西(岡山)、久留米学園、大和青藍軟式野球部(以上福岡)についても有期の対外試合禁止処分とした。この各校については高松南と同様に、日本学生野球協会審査室に上申するが、各地方大会への参加は認められた。久留米学園と大和青藍軟式野球部は地方大会出場を辞退している。

  また、今春の選抜大会に出場した東海大菅生(東京)の監督や沖縄尚学(沖縄)の監督、中央学院(千葉)の部長と監督ら不祥事を起こした指導者11人については、有期の謹慎処分を上申する。

日本高野連定例審議委員会の結果を受け、四国新聞社の取材を受ける白井千春校長=大川東高