2017年07月11日(火) 更新

責任の所在は?賠償は?派遣社員が起こした物損事故

派遣社員の物損事故の例は少なくない

派遣社員も一般の社員と同じように働く以上、何かしらのトラブルに巻き込まれる可能性は多いにあります。
そのトラブルの中でも、今回は「物損事故」について注目して見ていきたいと思います。派遣社員が物損事故を起こしたとき、どのような対応がされ、責任はどこに行くのか、確認してみましょう。

派遣社員の物損事故の際に適応されるような法律はない

派遣社員が物損を起こした時に、適応されるような法律というものはありません。ですから、事前に派遣元と派遣先がこういったトラブルの際にはどちらがどの程度の負担をするのかなど、しっかりと労働者派遣契約上で決めておく必要があるのです。

特に労働者派遣契約上の定めがないという場合

とはいえ、中には契約の際に特にこういった物損事故などについて触れないというケースもあります。そういった中で物損事故が起きてしまった場合には、基本的には派遣先と派遣元で折半というのが一般的になります。というのも、派遣社員の失敗というのは、派遣元はもちろん責任がありますが、派遣先にも管理責任があるのです。そのため、どちらにも責任があるという事で、特に契約上の約束がないという場合には折半となる可能性が高く、実際過去にもそういった判例があります。

派遣社員には何も責任や賠償はないのか

物損事故で特に契約上の定めがないという場合には、どちらにも責任があるため派遣先と派遣元での折半が普通だと述べましたが、では実際に物損事故を起こしてしまった派遣社員自体には何も責任や賠償はないものなのでしょうか?その点についても解説をします。

派遣社員に重大な過失がある場合は責任を負わせられる可能性がある

派遣社員に重大な過失があるという場合には、会社側がその派遣社員に責任を追及でき、損害賠償請求をするのも、当然ながら法的には可能となっています。とはいえ、やはりどちらの会社も管理責任があるという点には変わりはありませんから、基本的に全額をその派遣社員に請求する事はできません。ですから、こういった賠償請求はできるものの、一般的には派遣先と派遣元でほぼ全額を支払うことになるでしょう。

派遣契約をする時には契約上でトラブルについての対処を盛り込もう

前述の通り、契約の際に負担をどちらがどの程度行うのかなどの内容が契約書に盛り込まれていれば、折半になりません。その契約通りに負担が決まるので、トラブルやリスクというものも少なくできます

契約内容は両社でよく相談、口頭ではなく書面で

契約を行うという際には、物損事故などのトラブルが起きた時に、それが会社の過失であった場合はどうするのか、派遣社員の過失である場合にはどうするのかなど、できる限り細かく会社同士で相談をし、納得した上で契約をしましょう。面倒だからと、口頭などで何か約束ごとをしていても、言った言わないの水掛け論にトラブルの際にはなってしまい、無意味です。ですからしっかりと契約内容を書面に残すようにしましょう。

実際に物損事故を起こした派遣社員の声

O・Sさん(24歳) 男性

派遣元で働き始めて約1ヶ月経った頃でした。
商品の配送中に車をぶつけ、民家の塀を壊してしまったのです。
幸いけが人はいませんでしたが、契約を切られることと弁償代を払う覚悟はしていました。しかし、契約は切られたものの、弁償まではしなくて済むことに。どうやら、契約上、物損事故は全て派遣元が賠償金を支払うことになっていたのです。
ホッとはしましたが、仕事を探すことになったため、今後は物損事故を起こさないよう気をつけたいと思います。また、契約内容の確認も大事だと学ぶことができました。

派遣社員の起こした物損事故は契約上定めがなければ両社の責任になり折半が普通

派遣社員は物損事故をおこしてしまった時には、契約上に特に定めがないという場合には、派遣先と派遣元どちらにも責任があるので、折半をするのが普通です。派遣社員に重大な過失があり損害賠償請求をするにしても、全額は請求できず、請求できる額は限られていますから、基本的には会社同士がほとんどを負担するという事になります。契約時には必ず物損事故の際の対応、負担の割合などそういったものを相談して契約書に盛り込むようにしましょう。