操作

総会屋への利益供与事件・ このページの最終更新日時 2016年11月23日 (水) 22:30






1997年証券界を中心に総会屋との闇の取引が恒常化、それも過去に例をみない企業のトップも係わる企業ぐるみ、さらに業界ぐるみの犯行に発展した。

野村の場合は、1995年三月、一任勘定取引(顧客の指示によらず、証券会社の判断で顧客の株取引を行うことで違法行為)の損失の穴埋めとして現金3億2000万円、また同年1月から6月には自己売買した株の付け替え(伝票操作などで、証券会社の株売買益を顧客に移すことで違法行為)で約5000万円を供与したとして、幹部らが損失補填証券取引法違反)と総会屋への利益供与(商法違反)の疑いで逮捕された。

山一証券は、1995年一月、一任勘定取引の損失約3000万円の穴埋めとして、シンガポール国際金融取引所SIMEX」での自己売買益約7900万円を付け替え。[[日興]証券]]では、一任勘定取引の損失約8000万円の穴埋めに、知人の不動産会社への融資から約3億円を迂回融資。借金返済と株購入にあて、付け替えによって1400万円を供与した。四大証券からの不正な利益の総額は、小池容疑者一人の立件分だけで5億3000万円(提供された資金は判明しただけで約24億円)を超えた。これによって第一勧銀と四大証券のすべてが首脳陣の総入れ替えを行う事態になった。

損失補填の要求には、総務部が窓口となり、トップのお墨付を得て利益供与を続けた。1991年にも四大証券で損失補填が発覚、当然、改革が進むと思われていたが、企業は総会屋を、問題の処理係として利用する面も強く、腐れ縁は断ち切れずにいた。そればかりか、各社総務担当者で「四社会」なるグループを作って総会屋の付き合い方などの情報交換していた。小池容疑者は右翼活動家の故児玉誉士夫氏、元出版社社長で有力総会屋の故木島力也氏に連なる、強い威光をもった存在だった。第一勧銀の頭取は辞任会見で事件の背景を「木島氏の呪縛が解けなかった」と説明した。欧米の新聞は、総会屋の正体を明確に見抜き、総会屋を暴力団と同じ訳語で「ギャング」と翻訳している。

この事件の闇は深く、他の総会屋との違法取引も浮上してきた他、大和では総会屋や暴力団らを「特殊顧客」として、また、野村では優良顧客や問題顧客を「VIP口座」として便宜供与していた。投資家の自己責任の原則を貫くにはマーケットが公正に運用されなければ、市場の信頼性は得られない。規制が大幅に緩和され、外資系証券がなだれを打って参入してくる日本版ビッグバン(金融制度抜本改革=宇宙の始まりの大爆発のこと)は、長い間続いてきた官僚による資金配分機能を自由で公正で国際的な資本市場に取り戻す試み。それを目前にして、証券金融界は大きなダメージを受けたが、業界の体質を変えるには絶好の機会でもある。野村と第一勧銀に対して一部の業務を約五カ月間停止する業務処分が下された。かってない罰則だが、急所を外した甘い処分で犯罪の抑止力にならないとの批判が多かった。







「総会屋への利益供与事件」関連コンテンツ読み込み中...


コメント

comments powered by Disqus