止まらぬJA香川県の現金着服

オリンパス・大王製紙の事件について連日騒がれていますので、あまり知られていない不正事例をご紹介したいと思います。

いろいろと調べてみたところ、JA香川県(香川県農業協同組合)において、「現金着服」がここ10年間でほぼ毎年発生するという、目を疑うような状況にあるようです。

「また不祥事」と表現されているのは、今年1月にも2240万円の着服が他の支店で発覚したためです。2002年以降の累計着服額を計算したところ、なんと約5億8000万円にのぼります。

2007年・2009年の二度にわたり香川県より業務改善命令を受けながらも、改善の兆しが全く見えてきません。

さて、JA職員に現金着服を頻発させる要因とは、いったい何なのでしょうか?
公開情報に基づいて調べてみたいと思います。

「集金」が危ない!

今年発生した2件は、いずれも「定期積金」(毎月決まった額を積み立てる)の掛け金を着服したものです。そして、これらの掛け金は、JA職員が直接顧客を訪問して集めているのが実情です。

「口座振替にしないの?」と思われがちですが、個人相手が中心なので、集金をやめることは難しいと釈明しています。

JA職員は、毎月集金のために顧客を訪問するので、人柄を掌握するのが容易です。
着服を企んでいる職員にとっては、「ターゲットを絞り込みやすい」という環境を生み出しています。
※その結果、高齢者や職員の友人が狙われてしまったようです。

チェック機能は?

顧客の大切なお金を取り扱う以上、「金融機関」なのでしょうが、その管理体制の実態は以下のような状況のようです。

●本来あるべき入金が5ヶ月も遅れていた
●現金が集金かばんに入ったままだった
●渉外日報との突合が十分に行われていない

これでは、チェック機能は「働いていない」と見るのが合理的ですね。

尚、この状況に対し、一連の不祥事を受けて招へいされたコンプライアンス担当の常務理事(金融機関出身)は「金融機関として信じ難い」と嘆いているようです。

──────────────────────────────

以上、JA香川県の状況をご案内いたしましたが、「ひどい組織だ!」で片づけるのではなく、反面教師とするのが重要だと思います。

つまり、皆様が先述の常務理事(コンプライアンス担当)に就任した仮定して、どのような再発防止策を取るべきかを考えてみることで「内部監査力」の向上につながるのではないでしょうか?

再発防止策はいろいろと考えられますが、その答えの糸口はCIAコースにあります。
2012年のCIA合格に向けて、このタイミングからスタートしませんか?