引用元:2015年7月6日 09時00分 中日新聞

 教え子の女子生徒と10年以上前に性行為を続けていたとして、愛知県尾張地方の県立高校を昨年春に定年退職した元校長の男性(61)が、県教委に事実関係を認め、退職金全額の二千数百万円を自主返納する念書を交わした。県教委関係者への取材で分かった。

 関係者によると県教委の調査に男性は、校長や教頭になる前の教諭時代、勤務していた高校の生徒と2週間に1回ほどホテルで性行為をしたり、校内で抱きついたりしたことを認めた。こうした関係は生徒が在学中の2年近くに及び、卒業後も数年間交際が続いた。男性は当時、別の女性と結婚していた。

 県教委は昨年12月、匿名の情報提供を受け、男性や生徒側の関係者に聞き取りをして事実関係を確認した。退職した男性を懲戒処分できないため、県条例に基づき退職金の全額か一部返納を命じる行政処分を検討したが、今年4月、秋までに自主返納する男性の申し出を受け入れた。

 一方、男性が教頭から校長に昇進した2011年春、県教委担当者が匿名の投書を受けて問題を把握していたことも判明。当時、男性は大筋で事実関係を認めたが、県教委は生徒側に確認が取れないとして懲戒処分を見送っていた。

 行政処分に至らなかったのは、県教委が男性の在職中に懲戒処分を見送った経緯も踏まえたとみられるが、県教委教職員課の担当者は取材に「当時は相手方から話を聞けず、男性を追及できないと判断していた。やむを得なかったと考えている」と話した。

(中日新聞)