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【経済インサイド】
異次元の頂上決戦 排ガス不正のVWがトヨタを下したワケ

フル生産に入ったトヨタの新型車「C-HR」。震災復興への期待も集める=昨年12月16日、岩手県金ケ崎町(石田征広撮影)

 トヨタ自動車の5年連続グループ世界販売台数年間首位の達成が絶望的となった。ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の2016年のグループの世界販売台数は1031万2400台だったのに対し、トヨタの見通しは1009万台で約20万台の大差を付けられての敗北となる。1000万台という“異次元”の頂上決戦の明暗を分けたのは、自然災害などによるトヨタの生産影響と主力市場での出来不出来だった。

 「困難な条件下で安定した営業成績を残すことができた」

 VWのミュラー会長は、10日発表した16年のグループの世界販売台数が排ガス不正問題に揺れる中でも前年比3.8%増で過去最高となったのを受け、こう感慨深げにコメントした。

 これに対しトヨタの16年1~11月のグループ世界販売台数は0.1%増の921万9000台で、一昨年12月の世界販売(87万台)から横ばいでも年間では1009万台程度で追いつけない。トヨタは12年に米ゼネラル・モーターズ(GM)を抜き世界販売で首位に浮上して以降、4年連続でトップを守っており、首位陥落となれば5年ぶり。VWはここ3年間は毎年世界2位で、トヨタとの差は13年が25万台、14年が10万台、15年が22万台だった。

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