相模原署員覚せい剤事件 隠蔽の記憶、神奈川県警衝撃

  • 社会|神奈川新聞|
  • 公開:2014/05/14 10:58 更新:2015/06/27 00:16

相模原署の巡査部長(40)が覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで警視庁に逮捕された事件から一夜明けた13日、県警に衝撃が広がった。1999年に発覚した現職警察官による覚せい剤使用の隠蔽(いんぺい)事件は「どれだけ時間が経過しようとも、県警が決して忘れてはならない事件」(県警幹部)。世代交代が進み、県民から厳しい批判を受けた当時の“逆風”を知る職員が減少する中、覚せい剤絡みで逮捕者が出たことの苦悩は深い。

「覚せい剤に手を出すとは、全く信じられない。常識の問題で『強盗をするな』と、わざわざ言う必要がないのと同じ」。ある県警幹部があきれる。

特に覚せい剤絡みの事件は、県警にとっては特別な意味を持つ。念頭にあるのは、15年前に県警を揺るがした覚せい剤使用隠蔽事件だ。

96年、県警外事課の警部補による覚せい剤使用が判明。当時の県警本部長らによる隠蔽が99年に発覚し、警部補が覚せい剤取締法違反罪で、本部長ら5人が犯人隠避罪などで、それぞれ有罪判決を受けた。

それだけに、職務とは関係ない個人的な不祥事であっても、「飲酒絡みやわいせつ事案とは、意味合いが全く異なる」と別の幹部。当時を知る職員が減り、「若い世代はあの厳しさや悔しさを直接体験していない。どう伝えるかが課題」と話す。逮捕された飯田容疑者も、事件後の2004年採用だった。

県警は広く不祥事防止を目的に、巡回指導や座談会などを繰り返し実施。県警監察官室によると、覚せい剤に絡む不祥事は記録が残る04年以降、発生していなかった。同室は「警視庁の捜査と県警の調査結果を踏まえ、再発防止に努める」としている。

【神奈川新聞】