起業に不祥事が起こる9つのポイント

 昨年から今年にかけて、企業の不祥事が多発したこともあり、多くの企業から「組織の活性化」に関しての講演の依頼を受けた。

 そこで私は「なぜ企業の不祥事が相次ぐのか」「その原因はどこにあるのか」「なにが好ましくないのか」といった点についてよく質問された。

 そこで私が思う不祥事が起こる原因となるポイントを以下に指摘してみようと思う。

 (1)組織の体制が屋上屋を重ねる傾向が出てきて、組織図が複雑になっていること……これは外から見ると、体制が非常に判りにくい。つまり人の交代があまりにも激し過ぎることを意味している。ある会社で年初にもらった名刺が、次々とその所属名称を変え、年末には、実に4回もの変更が為されていたのには、驚いたものだ。なぜこのようにちょこまかと組織をいじくりまわす必要があるのだろうか。そこには足が地についていない落ち着きのなさがあるからだ。

 (2)コミュニケーションがギクシャクしてくる……会話のやりとりが、それまでスムーズにいっていたのに、次第にそうではなくなる。上意下達も下意上達も思うにまかせず、風通しが著しく悪くなってしまっている。

 (3)リスクに対するトップや役員たちの意識が薄れている……「我が社に限ってリスクは発生しないだろう」とリスクに対する感性をみがくことを怠ってしまう。リスクに対してどんどん鈍感になってしまっている。

 (4)トップや役員たちが他人(内部・外部を含め)の言に耳を貸さず、天狗となり、唯我独尊を決めこむ……こうした態度は「うぬぼれ」「独りよがり」「勘ちがい」を生み、やがてハダカの王様を作り出す。

 (5)出資先の銀行から派遣されてきた人が役員として、専務や副社長クラス、社長に就任して指揮を執る……就任した会社の業務経験があるならばよいが、向いていない人物を上に持って来ても成績はよくなるどころか、ますます悪化の一途をたどりかねない。例えば、ホテルのような接客サービス業に銀行でふんぞりかえっていたような人をトップにすえても、顧客満足を提供することは難しいだろう。

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