まさに弱り目にたたり目か。このところ不祥事続きのNHKだが、今度は理化学研究所の小保方晴子元研究員らのSTAP細胞の論文不正問題をめぐり、2014年に放送した「NHKスペシャル」について、放送倫理・番組向上機構(BPO)から名誉を毀損(きそん)する人権侵害があったとして、再発防止に努めるように勧告されたのだ。

 勧告は10日付。人権侵害による勧告は、BPOでは最も重い判断だけに、NHK側も「真摯(しんし)に受け止める」としながらも「人権侵害ではない」と異例の反論で抗戦した。

 番組は14年7月放送の「調査報告 STAP細胞 不正の深層」。勧告では、具体的な根拠がない中、小保方氏が不正行為でSTAP細胞を作製したと視聴者に受け取られる内容になっており、「編集上の問題があった」と指摘。全国放送で小保方氏の被害は「小さいものではない」としている。小保方氏を取材班が追跡した行為も「放送倫理上の問題がある」とした。

 小保方氏は代理人弁護士を通じ「放送が私の人生に及ぼした影響は一生消えるものではありません」とコメント。

 NHKは「取材を尽くし、客観的な事実を積み上げ、表現にも配慮しながら制作した」と主張。「決定内容を精査した上で、BPOにも見解を伝え、意見交換していく」としている。10日夜のニュースで勧告内容を反論のコメントを付けて放送した。

 
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