不祥事発生後、企業がとるべき対応

概要

 不祥事発生後の企業の対応の誤りには、類似のパターンがある。そのため、企業としては、類似のパターンに対して発生時のイメージを持つなど、事前に適切な対応策を立てることにより、不祥事発生後の経済的損失を小さくすることができる。
 まず、パターンとしては、以下のものがある。
①危機状況を適切に受け止めることができない心理状況により、事態が悪化する。
②不祥事の程度を誤認する。
③初期段階における不適切な公表(ex事実関係を隠蔽する、被害拡大の可能性を低く見積もる、会社の姿勢)の仕方により、事態が悪化する。
④証券取引所や監督官庁に対して事実隠蔽などの不適切な対応により、不利益(ex株主等の不安感による株価低落)を受ける。
⑤投資家、顧客等各ステークホルダーの利益を考慮しない対応により、企業イメージの失墜等、法的不利益・社会的非難・ビジネス上の不利益を受ける。
⑥再発防止策の策定と実施のレベルが、不祥事の程度(ex軽重、波及度合い)に合致していない。
 上記のほとんどは不祥事発生後の初期段階で起きることである。
 次に、上記失敗が起きる原因として、不祥事を適格に受け入れられない心理状態がある。これには、下記のパターンがある。
①怒りの感情
②事実を否定したい(ex船場吉兆:「料亭の料理では偽装はありえない」と社長が記者会見で発言)
③不安で狼狽する(ex白い恋人:担当課長から取締役総括部長に30 周年記念の『白い恋人』に予想 以上の返品が出そうなので、賞味期限をずらして店頭販売の期間を長くしましょうかという旨の提案)
④根拠なく安心・楽観する(ex不二家:社長にも報告がなされたが、事態を楽視した上、フランチャイズ店は「身内」 との意識が強く特段の措置を取らなかった。)

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 そこで、法務部・コンプライアンス部の対策としては、下記が考えられる。
①自社で起こりそうな不祥事をイメージした上、リストアップする。
②不祥事発生後の事実誤認をなくすため、どこの部署にどの事実を確認すべきか把握し、予め各部署の担当者に確認しておく。
③不祥事発生後のイメージ悪化は、外部への情報発信の仕方が原因なので、
a 記者会見等マスコミ対応の想定問答集を作成する。
b 各情報発信者が想定問答集を用いて有事をシミュレーションし、必要があれば模擬不祥事対応を行う。

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本記事は、約2年2ヶ月前に投稿された記事です。法律を内容とする記事の特性上、その改正や他の特別法の施行、経過措置期間の経過、関連判例の出現などによって内容が古くなり、現在は誤りとなる可能性がありますので、ご注意下さい。
 

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